木部アク洗い

民家や蔵、神社やお寺、和室や玄関などに使用されている
木部のアク[灰汁・あく](汚れ、シミ、カビ、日焼け)を除去して
白木へと再生させる為の作業です。

外部に使用されている建築資材の中でも木材は傷みやすく
定期的なメンテナンスが最も必要とされる部分です。
また内部木部もタバコや煙などの経年劣化によって
汚れが蓄積されていきます。

灰汁(アク)洗いはそうした木部の汚れを落として
木材が持つ本来の美しさを取り戻す為の作業になります。
アク洗い施工前1アク洗い施工前2アク洗い施工前3

使用材料

当社では木部アク洗いに使用する材料は
主に㈱ミヤキの製品を多く使用している為
ここでは㈱ミヤキ製品を使用した施工方法を紹介していきます。
(注)詳しい使用方法は必ずメーカーHPをご覧下さい。
  また、これらの製品は一般には販売されていません。

アクロンABによる汚れ落とし

外部、内部共に旧塗膜がない場合はこの作業から行います。
旧塗膜がある場合は塗膜の剥離作業から行います。

アクロンAB剤は二液剤の為計量して混合し
必要に応じて水で希釈します。
施工する部位により塗布の方法は変わりますが
外部などの大きい面積の場合は噴霧器で塗布し
面積が小さい場合は刷毛を使って塗布していきます。

噴霧器での施工箇所例
外部で面積が大きい部位

  • 民家やログハウスの外壁や軒裏
  • 神社やお寺の外壁や軒裏・妻飾りなど
  • 外部の建具など

刷毛での施工箇所例
外部の小さい面積や内部

  • 外部の柱、看板など
  • 内部の和室や玄関廻りなど
  • 内部の建具など

アクロンAB剤を塗布したら暫く置いて汚れが浮き出てくるのを待ちます。
ここで擦ったりする必要はありません。
汚れが酷い場合は塗布後直ぐに泡だらけとなって汚れが出てきます。

アクロンAB塗布アクロンAB塗布2アクロンAB塗布4

汚れが浮き出たら水で洗い流します。
外部なら高圧洗浄機の圧を低くし木を傷めないように優しく洗い流します。
水の飛散が心配な場合や内部などは刷毛で優しく洗い流します。
この時も擦るのではなく優しく洗ってあげるのがポイントです。

水洗い水洗い2

乾いたら様子をみてこの作業を最低2・3回は行います。
大体この作業でかなり綺麗になりますが
取れないシミ・カビ・日焼け跡は次項のレブライトとノーベルABで行います。

レブライトによるシミ抜き

レブライトは一液剤です。必要に応じて水で希釈して使用します。
主にシミ汚れを除去します。

ノーベルABによるガビ・日焼け落とし

ノーベルABは二液剤なので計量して混合し、必要に応じて水で希釈して使用します。
主にガビ・日焼け落としに使用します。

注意点

アク洗いをする際は幾つかの注意点があります。

  • 施工箇所の植栽は飛散等により枯れてしまうので移動もしくは養生が必要になります。
  • アク洗い後は木の表面が荒れる場合(木の痛みが激しい場合)があるので、状態を見て面調整及び下地処理する必要があります。
  • 施工の際はメーカーの使用方法をご覧下さい。
    以上の事に十分注意して施工する必要があります。

アク洗い施工例


アク洗い施工前 アク洗いアクロン塗布 アク洗い水洗い アク洗い乾燥 アク洗いアクロン2回目 アク洗い水洗い2回目 アク洗い2回目乾燥 アク洗いノーベル アク洗い完了

木部アク洗い施工前と施工後

木の保護剤

当社ではお客様の要望や施工箇所、素材の状況により様々な保護剤を施工いたします。
保護剤を施工することによって木を長く健康に保つことが出来ます。

  • 日焼けを防ぐ
  • カビを防ぐ
  • シミを防ぐ
  • 汚れを防ぐ
  • 経年劣化を防ぐ
    などの効果があります。

仕上げの種類

木部の仕上げには二種類の仕上げ方法があります。

木材の質感を生かした浸透タイプの保護剤

木の木目を生かしてクリヤー塗膜で保護するタイプの仕上げ

以上のように二通りあるのですが
言葉だけだとイメージが付き難いとおもいますので
事項で写真を参考に説明していきたいと思います。

木材の質感を生す

〔浸透タイプの保護剤〕

アク洗いを終えて新築時の白木に戻った木が持つ本来の質感を生かした仕上げ方法です。

施工は刷毛で塗布するだけなのでとても簡単です。

この仕上げの魅力はなんと言っても、木の質感が味わえることです。
木が持つ本来の温もりが感じられます。

木の質感や肌触りを重視するなら、浸透させるタイプの保護剤が適しています。

木肌美人の施工例

木の木目を生かす

〔クリヤー塗膜で保護〕

木の木目は生かしつつも、木の表面を保護塗膜によって覆ってしまう仕上げになります。

施工方法は木に色を着色してからクリヤー塗料で仕上げるか
着色せずにクリヤーのみで仕上げるかになります。
この施工で気をつけなければならないのが
最初にあげた浸透タイプの保護剤と違い
塗膜を形成させる為に着色せずにクリヤー塗料のみで仕上げた場合でも
木が飴色に変化してしまう点です。

このクリヤー塗膜によって保護する方法は浸透タイプの保護剤よりも
直接雨や風、衝撃などから保護することが出来ます。

ただ、木が持つ質感や肌触りは失われてしまいますので
使用用途によって使い分けが必要です。